重症小児での抜管後呼吸サポート、HFNCは非劣性示せず:FIRST-ABC試験
Effect of High-Flow Nasal Cannula Therapy vs Continuous Positive Airway Pressure Following Extubation on Liberation From Respiratory Support in Critically Ill Children: A Randomized Clinical Trial
背景
抜管後の患者に対する高流量鼻カニューレ酸素療法(HFNC)は再挿管を予防することが示唆されているが、小児での有効性は?
イギリスImperial College LondonのRamnarayanらは、同国22の小児ICUにおいて抜管後72時間以内に非侵襲的呼吸補助が必要と評価された小児(0〜15歳)患者を、HFNC(流量は体重による)または7〜8 cm H2OのCPAPへと割り付け、呼吸補助からの離脱までの期間を評価する実用的他施設ランダム化非劣性試験FIRST-ABCを実施した(n=600)。
結論
呼吸補助離脱までの時間は、HFNC群で中央値50.5時間、CPAP群で42.9時間であり、非劣性基準を満たさなかった(調整ハザード比0.83)。事前指定サブグループでも同様の結果となった。6つの二次アウトカムのうち、5つでは有意差を認めず、これには48時間以内の再挿管率(13.3% vs. 11.5 %)も含まれた。180日死亡率はHFNC群で高かった(5.6% vs. 2.4%)。
評価
HFNCの使用は拡がっているが、PICUの小児患者を対象としたこのRCTではCPAPへの非劣性を示せなかった。この設定では次善のオプションとみなされるべきかもしれない。