mCRPCでのADT+ドセタキセル+アビラテロン:PEACE-1試験
Abiraterone plus prednisone added to androgen deprivation therapy and docetaxel in de novo metastatic castration-sensitive prostate cancer (PEACE-1): a multicentre, open-label, randomised, phase 3 study with a 2 × 2 factorial design
背景
転移を有する去勢感受性前立腺がん(mCRPC)では、アンドロゲン遮断療法(ADT)へのドセタキセルやアビラテロンの追加が試みられている。フランスUniversity of Paris-SaclayのFizaziらは、ヨーロッパ7ヵ国77施設の転移性前立腺がん患者に対し、標準治療(ADT±ドセタキセル)、標準治療+放射線治療、標準治療+アビラテロン、標準治療+放射線治療+アビラテロンへと割り付ける2×2要因デザインによるランダム化比較試験を実施した(n=1,173)。
結論
アビラテロンと放射線療法に相互作用は認められず、アビラテロンの有効性についてのプール解析が可能であった。アビラテロン投与患者では、放射線画像による無増悪生存期間(ハザード比0.54)、全生存期間(0.82)ともアビラテロン非投与患者を上回った。ADT+ドセタキセルが行われた集団に限っても同様であった(無増悪生存期間ハザード比0.50、全生存期間0.75)。グレード3以上の有害事象は、ADT+ドセタキセル+アビラテロン群の63%、ADT+ドセタキセル群で52%に発生した。
評価
試験途中でドセタキセルが新たに標準治療化したmCRPCで、アビラテロン追加によるさらなるベネフィットを示した。ADT+ドセタキセル+アビラテロンの3剤治療が次の標準となるだろう。