Amphilimus溶出ステントがDM患者でResolute Onyxに挑戦:SUGAR
Amphilimus- vs. zotarolimus-eluting stents in patients with diabetes mellitus and coronary artery disease: the SUGAR trial
背景
Cre8 EVOステントは、糖尿病(DM)患者へのPCIのために設計・作成されたAmphilimus溶出ステント(AES)で、脂肪酸の添加により薬物のバイオアベイラビリティを最大化する。スペインUniversity of BarcelonaのRomagueraら(SUGAR)は、PCI適応DM患者1,175名を対象として、Cre8 EVOステントとResolute Onyxステントの効果・安全性を比較する非劣性RCTを行った。一次エンドポイントは、1年後における心臓死・標的血管心筋梗塞・TLRの複合(標的病変不全)である。
結論
Cre8 EVOのResolute Onyxに対する非劣性を認め(HR:0.65、Pnon-inferiority <0.001)、優越性も示唆された(Psuperiority=0.030)。ステント血栓症に群間有意差はなかった。
評価
同ステントに関しては、小規模検証をうけた2020のレビューが、「有望で大規模RCTが正当化される」としていた(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32151183/)。SUGARは一国ではあるが、多施設(23)のRCTで、一定の有望性エビデンスを提示した。全死因死亡に有意差はなかった、という。