ステージIIメラノーマでの術後ペムブロリズマブも有効:KEYNOTE-716試験
Pembrolizumab versus placebo as adjuvant therapy in completely resected stage IIB or IIC melanoma (KEYNOTE-716): a randomised, double-blind, phase 3 trial
背景
免疫チェックポイント阻害薬ペムブロリズマブによる術後補助免疫療法は、切除後のステージIII悪性黒色腫で有効性を示している(KEYNOTE-054試験)。UPMC Hillman Cancer CenterのLukeらは、世界16ヵ国160施設の12歳以上の新規診断IIB期・IIC期悪性黒色腫患者に対し、完全切除後、3週毎17サイクルのペムブロリズマブ(成人は200 mg、小児は2 mg/kg)、またはプラセボを割り付ける第3相ランダム化比較試験KEYNOTE-716を実施した(n=976)。
結論
第1回中間解析(フォローアップ期間中央値14.4, 14.3ヵ月)までの再発・死亡はペムブロリズマブ群11%、プラセボ群17%(ハザード比0.65)、第2回中間解析(各20.9ヵ月)では、それぞれ15%、24%であり(0.61)、一次エンドポイントが満たされた。グレード3・4の治療関連有害事象は、ペムブロリズマブ群16%、プラセボ群4%で発生した。第2回中間解析までにペムブロリズマブ群で1名、プラセボ群で4名が有害事象により死亡したが、治療関連死亡ではなかった。
評価
II期高リスク悪性黒色腫でもアジュバント免疫療法が有効であることを実証した。黒色腫に対するペムブロリズマブ治療の対象は、さらに大きく拡がる。