救急医療は性的マイノリティのケアニーズに応えているか:スコーピング・レビュー
Care of Sexual and Gender Minorities in the Emergency Department: A Scoping Review
背景
性的マイノリティはさまざまな理由から医療受診に回避的であることが知られており、その医療ニーズに応えるために配慮を必要とする場合がある。カナダQueen’s UniversityのKruseらは、1995年以降に出版された救急を受診した性的マイノリティを対象とした研究を検索し、比較・要約するスコーピング・レビューを実施した。
結論
972件の論文がスクリーニングされ、うち160件が含まれた。61件が性的マイノリティのHIVについて、46件がこの集団の健康状態について、29件が医療従事者のトレーニングについて、23件が救急受診の回避や障壁について、21件が救急利用について、9件が性的指向・性自認情報のルーチンな収集について扱った研究であった。
評価
人口の最大1割弱を占める集団であるが、(HIVスクリーニングに関するものを除けば)研究は僅かであった。公平なケアを実現するために、埋めなければならないギャップはなお大きい。