VV-ECMO管理における出血・血栓イベントの頻度:ELSOレジストリ報告
Bleeding and thrombotic events in adults supported with venovenous extracorporeal membrane oxygenation: an ELSO registry analysis
背景
出血・血栓イベントは、体外式膜型人工肺(venovenous extracorporeal membrane oxygenation)における重要な合併症である。アメリカAlbert Einstein College of MedicineのNunezらは、Extracorporeal Life Support Organizationレジストリ登録患者における2010〜2017年の出血・血栓イベントの有病率・死亡率との関連、リスク因子を検討した(n=7,579)。
結論
40.2%の患者が、1回以上の出血・血栓イベント(BTE)を経験した。BTEの54.9%は血栓イベントであり、多くが回路内血栓であった。BTE率は期間中、有意に低下した。院内死亡率は34.9%であり、出血イベントは血栓イベントよりも院内死亡と強く関連した(1.69 vs. 1.23)。死亡率と最も強く関連するイベントは脳梗塞、および脳内出血・肺出血などの内科的出血であった。出血のリスク因子はAKIとECMO前の昇圧剤使用、血栓のリスク因子は高体重・複数カニュレーション・ECMO前心停止・ECMO開始時高PaCO2値であった。
評価
国際的ECMOレジストリから、ECMO時合併症についての基本的データを提供した。BTEは減少の傾向にあるものの依然として高率で発生しており、リスクに応じた管理の精密化を模索する必要がある。


