切除不能胃がん初回のニボルマブ＋化学療法はPFS改善：ATTRACTION-4試験
Nivolumab plus chemotherapy versus placebo plus chemotherapy in patients with HER2-negative, untreated, unresectable advanced or recurrent gastric or gastro-oesophageal junction cancer (ATTRACTION-4): a randomised, multicentre, double-blind, placebo-controlled, phase 3 trial
背景
胃がんに対する免疫チェックポイント阻害薬は、初回化学療法への上乗せでも有効性を示している。韓国University of Ulsan のKangらは、日・韓・台の前治療歴のないHER2陰性・切除不能・進行／再発胃がん・胃食道接合部がん患者に対し、オキサリプラチンベース化学療法（SOXまたはCAPOX）に加えて、ニボルマブまたはプラセボを投与する第2-3相ランダム化比較試験ATTRACTION-4を実施した（n=724）。
結論
無増悪生存期間の中央値は、ニボルマブ群で10.45ヵ月、プラセボ群で8.34ヵ月とニボルマブ群で延長した（ハザード比0.68）。全生存期間の中央値はそれぞれ17.45ヵ月、17.15ヵ月と有意差はなかった（0.90）。
評価
ニボルマブの追加によりPFSは延長されたものの、もう一つの一次アウトカムであるOSに有意な差は認められなかった。ポジティブであったCheckMate 649試験との差をどのように説明するかが問題となるが、PD-L1 CPSは一つの候補である（https://doi.org/10.1200/JCO.21.01862）。
