HoFHの世界レジストリを構築:初回報告
Worldwide experience of homozygous familial hypercholesterolaemia: retrospective cohort study
背景
既存のホモ接合体家族性高コレステロール血症(HoFH)の疫学データは、先進国の小規模研究に基づいている。University of PennsylvaniaのCuchelら(HoFH International Clinical Collaborators)は、世界38カ国751名の患者レジストリの構築と第一解析結果を報告している。
結論
両アレルの病原性変異が確認されたのは75%、診断時年齢中央値は12.0歳で、52%が女性であった。64%が白人、23%がアジア人、13%が黒人・混血であった。ASCVDまたは大動脈弁狭窄症の主症状が、HoFH診断時に9%の患者にすでに存在していた。治療前LDL-C値は14.7mmol / Lであった。治療情報を持つ患者の92%がスタチン、64%がエゼチミブ、39%がLDL アフェレーシスを使用していた。高所得国は中低所得国より、LDL-C目標値に達した患者の割合が高かった(21% vs. 3%)。MACEは中低所得国では10年早く初発した(aHR:1.64)。
評価
英Imperial College Londonが中心となって初めて構築されたHoFHのグローバルレジストリの初回報告である。著者らは、中低所得国では早期診断されるにもかかわらず、治療介入が不十分であることを強調している。

