臨床・負荷試験データではLMDを排除することはできない
Predictors of Left Main Coronary Artery Disease in the ISCHEMIA Trial
背景
安定狭心症に対する侵襲治療の有益性を否定したランドマークISCHEMIA試験は、様々なスピンアウト結果を生み出している。英国Northwick Park Hospital(ISCHEMIA)のSeniorらは、同試験データに基づき、臨床および負荷試験パラメーターを使用してLMD(CCTAで確診)を同定できるかどうかを検討した(n=5,146)。
結論
参加者の8%がLMDであった。LMDの予測因子は、高齢・男性・心筋梗塞無既往・負荷UCG上のLVのTID・ETTでのST低下幅・ETTでの達成成peak METsであった。これら因子からのモデルによる予測のC-indexは 0.643・0.684で、予測力は大きくなかった。
評価
著者らの結論は、臨床・負荷試験データではLMDを排除することはできない、という否定的なものである。難題として留まることになる。

