臨床・負荷試験データではLMDを排除することはできない
Predictors of Left Main Coronary Artery Disease in the ISCHEMIA Trial

カテゴリー
循環器
ジャーナル名
Journal of the American College of Cardiology
年月
February 2022
79
開始ページ
651

背景

安定狭心症に対する侵襲治療の有益性を否定したランドマークISCHEMIA試験は、様々なスピンアウト結果を生み出している。英国Northwick Park Hospital(ISCHEMIA)のSeniorらは、同試験データに基づき、臨床および負荷試験パラメーターを使用してLMD(CCTAで確診)を同定できるかどうかを検討した(n=5,146)。

結論

参加者の8%がLMDであった。LMDの予測因子は、高齢・男性・心筋梗塞無既往・負荷UCG上のLVのTID・ETTでのST低下幅・ETTでの達成成peak METsであった。これら因子からのモデルによる予測のC-indexは 0.643・0.684で、予測力は大きくなかった。

評価

著者らの結論は、臨床・負荷試験データではLMDを排除することはできない、という否定的なものである。難題として留まることになる。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(循環器)

Journal of the American College of Cardiology(JACC)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、American Heart Journal (AHJ)、Circulation、The Journal of the American Medical Association(JAMA)