2型心筋梗塞のリスク因子は1型心筋梗塞と類似
Risk factors for type 1 and type 2 myocardial infarction

カテゴリー
循環器
ジャーナル名
European Heart Journal
年月
January 2022
43
開始ページ
127

背景

2型心筋梗塞のリスクファクターは1型とどう違うのか。
英国University of EdinburghのChapmanらは、48,282名のACS疑い患者を1年間フォローし、1型心筋梗塞(n=924)・2型心筋梗塞(n=407)の発症患者のリスク因子を解析した。

結論

2型MIのリスク因子は1型MIと類似しており、年齢(aHR: 1.52)・CAD(1.11)・高脂質血症 (1.27)・DM(1.46)・Cr値増加(1.40)・1型MI既往(2.11)であり、最も高かったのが2型MIの既往(6.18)であった。性別は独立リスク因子ではなかった。

評価

4thUDMI定義による2型MIは短期・長期予後が悪いとされるが、本解析からリスク因子への介入は2型のみならず、1型MIの続発にもリスク低減効果があると期待できる。しかし、両病態の基底と考えられている内皮細胞障害や微小血管障害の差異の解析は未だ途上である。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(循環器)

Journal of the American College of Cardiology(JACC)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、American Heart Journal (AHJ)、Circulation、The Journal of the American Medical Association(JAMA)