Lp(a)とBMIがともに90パーセンタイル以上なら大動脈弁石灰化疾患のリスクが3.5倍増
Lipoprotein(a) and Body Mass Compound the Risk of Calcific Aortic Valve Disease
背景
血漿Lp(a)高値と高BMIが大動脈弁石灰化疾患(calcific aortic valve disease:CAVD)の駆動因であることが明かになっている。デンマークCopenhagen UniversityのNordestgaardらは、同国国民健康研究Copenhagen General Population Study(CGPS)登録者からの無作為化抽出69,988名のデータに基づき、高Lp(a)・高BMIとCAVDリスクの関連を検討した。
結論
Lp(a)・BMIが共に1〜49パーセンタイルの個人と比較して、CAVDのaHRは、両者50〜89パーセンタイルの個人(16%)で1.6、90〜100パーセンタイルの個人(1.1%)で3.5であった(相互作用のP=0.92)。CAVDの10年絶対リスクはLp(a)・BMI・年齢とともに増加し、女性より男性が高かった。BMIが30以上の70〜79歳の女性・男性では、10年絶対リスクはLp(a) ≦42mg/dL(88 nmol/L)で各5%・8%、42-79 mg/dL(89-169 nmol/L)で各7%・11%、Lp(a) ≧80mg/dL(170 nmol/L)で9%・14%であった。
評価
既知の関連を国民的データで定量化した。CAVD進行の薬理的防止の試みを加速する結果である。

