精神医学問題を抱える救急患者の自殺企図リスクを予測するモデルを開発
Prediction of Suicide Attempts Using Clinician Assessment, Patient Self-report, and Electronic Health Records
背景
自殺企図者のかなりの部分が直近に救急を受診しているというデータがあるが、救急患者の自殺企図リスクを予測する方法はあるか?
Harvard UniversityのNockらは、精神医学的問題を伴い救急を受診した患者(n=1,818)を対象に1ヵ月・6ヵ月後の自殺企図リスクを評価し、アンサンブル機械学習を用いて自殺リスクを予測するモデルを開発した。
結論
12.9%が1ヵ月以内に、22.0%が6ヵ月以内に自殺を試みた。医師の評価単独では自殺企図の予測は貧弱であり、1ヵ月モデルで受信者動作特性曲線下面積(AUC)0.67、6ヵ月モデルでは0.60であった。電子カルテのデータの予測精度(AUC)は各0.71、0.65、患者自己報告尺度では0.76、0.77であった。20問の自己報告尺度と電子カルテをベースとしたモデルは1ヵ月モデル0.77、6ヵ月モデル0.78と良好な予測精度で、最高リスクに分類された患者の30.7%が1ヵ月以内に自殺企図、感度は64.8%であった(6ヵ月では各46.0%、50.2%)。
評価
これまでにあったモデルはあまり精度が高くなかったが、自己報告質問とカルテデータを組み合わせる本研究のモデルは陽性適中率30%を超え、臨床的使用に耐える精度となった。予防的介入の必要な患者を特定するスクリーニングツールとして有用であろう。


