トファシチニブ治療関節リウマチ患者にMACE・癌リスク
Cardiovascular and Cancer Risk with Tofacitinib in Rheumatoid Arthritis
背景
関節リウマチ治療薬トファシチニブには重大有害心血管イベント（MACE）と癌のリスク増懸念が指摘されている。Mayo ClinicのYtterberg ら（ORAL）は、メトトレキサート不奏効の活動性関節リウマチ患者（心血管リスク因子1以上保有）を対象として、同薬をTNF阻害薬と比較する無作為化非盲検非劣性承認後安全性試験を行った。一次エンドポイントはMACEと癌である。
結論
トファシチニブ のTNF阻害薬に対する一次エンドポイント非劣性は認められなかった（HR:[MACE] 1.33;[癌]1.48）。日和見感染症・帯状疱疹・非一次エンドポイント皮膚癌発生率でもトファシチニブはTNF阻害薬より高かった。有効性は同等であった。
評価
重要な市場化後調査であり、FDAはすでに警告を出している（https://www.fda.gov/drugs/drug-safety-and-availability/fda-requires-warnings-about-increased-risk-serious-heart-related-events-cancer-blood-clots-and-death）。この適応は見直されよう。
