一過性脳虚血発作はTIAクリニックでの外来管理で良い?:メタ解析
Risk of Subsequent Stroke Among Patients Receiving Outpatient vs Inpatient Care for Transient Ischemic Attack: A Systematic Review and Meta-analysis

カテゴリー
救急医療
ジャーナル名
JAMA Network Open
年月
January 2022
5
開始ページ
e2136644

背景

一過性脳虚血発作(TIA)ではその後の脳梗塞が高まる場合があるが、最適な管理のモデルは確定していない。Geisinger Health SystemのShahjoueiらは、TIAまたは軽症脳梗塞患者における後続する脳梗塞リスクを推定・比較するためのシステマティックレビュー・メタアナリシスを実施した。

結論

71報から226,683名の患者が含まれた。5636名はTIAクリニックで、130,139名は院内で、3,605名は救急部門で、87,303名はその他のセッティングで治療を受けた。TIAクリニックでの治療を受けた患者のその後の脳梗塞リスクは、2日以内0.3%、7日以内1.0%、30日以内1.3%、90日以内2.1%であり、入院治療を受けた患者では、それぞれ0.5%、1.2%、1.6%、2.8%であった。TIAクリニック治療患者のリスクは入院患者と差がなかった。

評価

TIAクリニックでの外来管理は、入院管理と同程度に安全で、救急部門ないし、その他のセッティングで治療された患者はリスクが高かった。選択されたTIAでは、外来治療は安全と考えられる。

関連するメディカルオンライン文献

大規模臨床試験、新規の薬・機器・手法・因子・メカニズムの発見に関する文献を主に取り上げ、原文の要約と専属医師のコメントを掲載。

(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(救急医療)

The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Critical Care Medicine (Crit Care Med)、The New England Journal of Medicine (NEJM)