RSBIのウィーニング予測精度は高くない
The Usefulness of the Rapid Shallow Breathing Index in Predicting Successful Extubation: A Systematic Review and Meta-analysis

カテゴリー
救急医療
ジャーナル名
Chest
年月
January 2022
161
開始ページ
97

背景

人工呼吸器からのウィーニングが成功するかを予測する指標として、呼吸回数と一回換気量の比によるrapid shallow breathing index (RSBI)が用いられるが、その精度は? カナダUniversity of TorontoのTrivediらは、抜管成功を予測するためのRSBIの制度を報告した研究を特定し、統合するシステマティックレビュー・メタアナリシスを実施した。

結論

48件の研究で、10,946名でのRSBI測定が行われた。抜管成功の予測におけるRSBI<105のプール感度は0.83と中程度で、特異度は0.58と低かった。診断オッズ比は5.91であった。RSBI閾値を80未満ないし80-105とした場合も、同様の感度・特異度・オッズ比であった。

評価

RSBIの感度は中程度で特異度は低く、特に抜管成功の事前確率が高い患者では有用でないことが示唆された。他の変数と組み合わせたり、SBT実施の基準の一つとして活用するのが良いだろう。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(救急医療)

The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Critical Care Medicine (Crit Care Med)、The New England Journal of Medicine (NEJM)