急性尿閉はがんの症状の可能性がある
Acute urinary retention and risk of cancer: population based Danish cohort study
背景
急性尿閉は前立腺がんなどいくつかのがんの兆候である可能性があるが、こうしたリスクを定量化したデータは無い。デンマークAarhus UniversityのBengtsenらは、同国の全病院で1995〜2017年に急性尿閉により初回入院した50歳以上の患者(n=75,983)を対象としたコホート調査を行い、一般集団と比較した急性尿閉患者の泌尿・生殖器がん、大腸がん、神経がんの絶対リスクを検討した。
結論
急性尿閉の初回診断後の前立腺がんの絶対リスクは、3ヵ月で5.1%、1年6.7%、5年8.5%であった。3ヵ月のフォローアップで1000人年あたり218例の過剰の前立腺がん検出があり、12ヵ月までのフォローアップでさらに21例、その後は無視できる程度の過剰リスクとなった。尿管がんについては3ヵ月で56例(/1000人年)、生殖器がんは24例、大腸がんは12例、神経がんは2例の過剰症例があった。調査された多くの癌種で過剰リスクは3ヵ月以内に限定されていたが、前立腺がん、尿管がんでは12ヵ月まで持続した。
評価
急性尿閉後の過剰がんリスクを定量化し、急性尿閉が隠れたがんの臨床マーカーである可能性を指摘した。尿閉の原因となる基礎疾患が認められない場合には、これらのがんを考慮すべきかもしれない。


