乳がんサバイバーの妊娠は安全か:系統的レビューとメタ解析
Pregnancy After Breast Cancer: A Systematic Review and Meta-Analysis
背景
若年乳がんの予後は改善しており、妊娠・出産を希望する患者も少なくないが、生殖アウトカムと母体の安全性は依然大きな懸念点である。イタリアUniversity of GenovaのLambertiniらは、乳がん罹患後に妊娠した患者を含む研究をシステマティックレビューにより特定し、乳がん後の妊娠可能性・生殖アウトカム、母体の安全性を評価するメタアナリシスを実施した。
結論
39件の研究から、一般女性8,093,401名と乳がん女性112,840名(うち7,505名が診断後に妊娠)が含まれた。一般集団と比較して、乳がんサバイバーは妊娠の可能性が低かった(相対リスク0.40)。また、乳がんサバイバーでは帝王切開(オッズ比1.14)・低出生体重(1.50)・早産(1.45)・在胎不当過小(1.16)のリスクが高く、特に化学療法を受けたサバイバーで高かった。先天異常その他の生殖合併症に有意なリスク増加は認められなかった。妊娠を経験しなかった乳がん患者と比して、妊娠したサバイバーでは無病生存期間(ハザード比0.66)、全生存期間(0.56)とも良好であった。
評価
サバイバーでは妊娠が難しく、低出生体重や早産のリスクが増加した一方、先天異常などの生殖アウトカムに関するシグナルは認められず、生存予後は改善する傾向もみられた。若年乳がん患者のカウンセリングにおける土台となるデータである。


