抗PD-1/PD-L1療法で進行したメラノーマ患者でペンブロリズマブ+イピリムマブ
Pembrolizumab Plus Ipilimumab Following Anti-PD-1/L1 Failure in Melanoma
背景
二種の免疫チェックポイント阻害薬を併用することで、単剤よりも高い奏効率が期待できるが、抗PD-1/L1治療後に進行した患者でPD-1阻害薬+CTLA-4阻害薬は有効か。University of Chicago Comprehensive Cancer CenterのOlsonらは、直前の抗PD-1/L1抗体治療(抗CTLA-4抗体以外との併用を含む)で進行をみた進行悪性黒色腫患者を対象に、ペムブロリズマブ+低用量イピリムマブの後ペムブロリズマブ単剤治療を行った第2相試験の結果を報告した(n=70)。
結論
60名が抗PD-1抗体単剤治療を、10名が抗PD-1/L1抗体ベースの併用治療を受けていた。完全奏効は5名、部分奏効は15名で、irRECIST奏効率は29%であった。無増悪生存期間は中央値5.0ヵ月、全生存期間は中央値24.7ヵ月であった。奏効持続期間は中央値16.6ヵ月であった。グレード3・4の薬剤関連有害事象は、患者の27%で発生した。
評価
単剤による抗PD-1/L1治療が失敗した後の患者でも、二重阻害療法により効果が期待できることを示した。メラノーマの二次治療に新しい治療オプションをもたらす知見である。