進行子宮頸がん化学療法へのペムブロリズマブ追加:KEYNOTE-826試験
Pembrolizumab for Persistent, Recurrent, or Metastatic Cervical Cancer
背景
ペムブロリズマブは、化学療法で進行した転移・切除不能子宮頸がんでの単剤活性を示しているが、化学療法への上乗せではどうか。イタリアEuropean Institute of Oncology IRCCSのColomboらは、持続・再発・転移性子宮頸がん患者でのプラチナ化学療法(±ベバシズマブ)に加えて、ペムブロリズマブまたはプラセボ投与を割り付ける第3相ランダム化比較試験KEYNOTE-826を実施した。
結論
PD-L1 CPSが1以上の患者548名における無増悪生存期間の中央値は、ペムブロリズマブ群10.4ヵ月、プラセボ群8.2ヵ月であった(ハザード比0.62)。ITT集団617名の無増悪生存期間は各10.4ヵ月、8.2ヵ月(0.65)、PD-L1 CPSが10以上の患者317名における無増悪生存期間は10.4ヵ月、8.1ヵ月であった(0.58)。24ヵ月全生存率は、PD-L1 CPSが1以上のペムブロリズマブ群で53.0%、プラセボ群で41.7%であり(ハザード比0.64)、ITT集団では50.4%、40.4%(0.67)、PD-L1 CPSが10以上の患者では54.4%、44.6%(0.61)であった。グレード3以上の有害事象として貧血、好中球減少症が多くみられた。
評価
初回プラチナ化学療法への上乗せでPFS、OSともに有意に改善した。この集団における新たな標準治療となろう。