進行PD-L1高発現肺がん、ペムブロリズマブへのイピリムマブ上乗せは無益:KEYNOTE-598試験
Pembrolizumab Plus Ipilimumab or Placebo for Metastatic Non-Small-Cell Lung Cancer With PD-L1 Tumor Proportion Score≧50%: Randomized, Double-Blind Phase III KEYNOTE-598 Study
背景
CTLA-4阻害薬イピリムマブは、いくつかのがんでPD-1阻害薬ニボルマブとの併用効果を示しているが、肺がんでのペムブロリズマブへの上乗せは有効か。オーストラリアChris O'Brien LifehouseのBoyerらは、PD-L1 TPSが50%以上の進行非小細胞肺がん(NSCLC)患者を対象に、ペムブロリズマブへのイピリムマブまたはプラセボ追加を割り付ける第3相ランダム化比較試験KEYNOTE-598を実施した(n=568)。
結論
全生存期間はイピリムマブ追加群21.4ヵ月、プラセボ追加群21.9ヵ月であった(ハザード比1.08)。無増悪生存期間もそれぞれ8.2ヵ月、8.4ヵ月と差はなかった(1.06)。
評価
ニボルマブ+イピリムマブは肺がんで承認されているが、本試験のペムブロリズマブ+イピリムマブは生存利益を示せず、無益性のため試験は中止された。