抗PD-1療法による免疫関連有害事象(irAEs)、患者の4割で慢性的事象
Chronic Immune-Related Adverse Events Following Adjuvant Anti-PD-1 Therapy for High-risk Resected Melanoma
背景
免疫チェックポイント阻害薬による治療では免疫関連有害事象(irAEs)が一般に見られるが、未明な点も多い。Vanderbilt UniversityのPatrinely Jrらは、アメリカ・オーストラリアの8施設で抗PD-1薬(ペムブロリズマブ・ニボルマブ)治療を受けたステージIII-IVの悪性黒色腫患者(n= 387)を対象とした後向コホート研究を行い、慢性的なirAEsの発生率・タイムコースなどを調査した。
結論
235名(60.7%)が急性irAEを有し、このうち52名(19.5%)でグレード3-5の事象が発生、致死的心筋炎、神経毒性が1名ずつ発生した。抗PD-1薬投与の中止後12週以降も持続する慢性irAEは、167名(43.2%)で発症した。このうち161名(96.4%)は、グレード2以下の軽度のものであったが、多く(143名; 85.6%)が最終フォローアップまで持続した。慢性化しやすい有害事象として、内分泌障害、関節炎、口腔乾燥症、神経毒性、眼有害事象があり、内臓有害事象は慢性化率が低かった。
評価
治療の継続を左右する急性irAEに対して、慢性irAEについてはこれまで研究されてこなかった。本研究では、患者の4割で長期化するirAEが報告され、多くは最終フォローアップ時点で解決していなかった。ほとんどが軽度のものであるとは言え、治療のリスク・ベネフィットを考慮する上で必要な情報である。


