再発・難治の有毛細胞白血病にベムラフェニブ・リツキシマブ併用:第2相試験
Vemurafenib plus Rituximab in Refractory or Relapsed Hairy-Cell Leukemia
背景
有毛細胞白血病(HCL)はBRAF V600E変異によって引き起こされ、再発・難治HCL患者でBRAF阻害薬が活性を示しているが、多くで再発がみられる。イタリアUniversity of PerugiaのTiacciらは、再発・難治HCL患者を対象として、BRAF阻害薬ベムラフェニブとリツキシマブの同時投与・逐次投与の安全性・有効性を評価する第2相単施設試験を実施した(n=30)。
結論
患者は中央値3ラインの治療歴を有した。完全奏功は26名で認められた(完全奏功率87%)。化学療法抵抗性の患者(10名)、リツキシマブ抵抗性の患者(5名)、BRAF治療歴を有する患者(7名)のすべてで完全奏功であった。血小板減少症は中央値2週間、好中球減少症は4週間で回復した。完全奏功患者のうち17名(65%)では微小残存病変が検出されなかった。フォローアップ期間中央値37ヵ月時点での無増悪生存率は78%であった。
評価
複数ラインの治療歴を持つHCL患者において、非常に高率かつ持続的な奏功を実証した。ファーストラインで標準化学療法と比較するランダム化比較試験が計画されている。