化学療法中の有害事象をe-Healthシステムで把握する:eRAPID試験
Phase III Randomized Controlled Trial of eRAPID: eHealth Intervention During Chemotherapy
背景
がん患者は疾患や治療の結果としてさまざまな症状を経験するため、これらの症状を正確に把握することがよりよい管理に不可欠である。イギリスSt James's University HospitalのAbsolomらは、化学療法が開始された大腸がん・乳がん・婦人科がん患者を、通常治療またはそれへのオンラインeHealthシステム(eRAPID)追加を割り付け、症状コントロールを比較するランダム化比較試験を実施した。
結論
508名の患者と55名の医療従事者が参加した。eRAPID群では、6週、12週時点での身体的健康感(FACT-PWB)が改善したが、18週時点では有意差はなかった。12週時点での臨床的有意な身体的健康感の悪化は、eRAPID群の47%、通常治療群の56%でみられた。サブグループ解析では、eRAPIDのベネフィットは非転移患者でのみ認められた。入院、化学療法実施に差はなかった。eRAPID群の患者は、18週時点でのより高い自己効力感、よりよいEQ5D-VASスコアを報告した。
評価
eRAPIDは、重症度に応じて自己管理や医療機関アクセスについてアドバイスし、電子カルテ上に患者報告を表示する機能も備えたオンライン報告システムで、症状の自己報告を行った患者では身体的健康感と自己効力感の向上が認められた。パンデミックの時代に、この種のeHealthシステムはさらに存在感を増していくだろう。


