進行腎細胞がんでニボルマブ+カボザンチニブがスニチニブを上回る:CheckMate 9ER試験
Nivolumab plus Cabozantinib versus Sunitinib for Advanced Renal-Cell Carcinoma
背景
免疫チェックポイント阻害薬ニボルマブとマルチキナーゼ阻害薬カボザンチニブは、いずれも進行腎細胞がんへの有効性を示している。Dana-Farber Cancer InstituteのChoueiriらは、治療歴のない進行淡明細胞型腎細胞がん患者に、ニボルマブ+カボザンチニブまたはスニチニブによる治療を割り付ける第3相ランダム化比較試験CheckMate 9ERを実施した(n=651)。
結論
無増悪生存期間の中央値は、ニボルマブ+カボザンチニブ群16.6ヵ月、スニチニブ群8.3群であった(ハザード比0.51)。12ヵ月生存率はそれぞれ85.7%、75.6%であった(0.60)。グレード3以上の有害事象はニボルマブ+カボザンチニブ群の75.3%、スニチニブ群の70.6%で発生した。患者報告HRQOLはニボルマブ+カボザンチニブ群で良好であった。
評価
進行腎細胞がんではニボルマブ+イピリムマブやペムブロリズマブ+アキシチニブなど、複数の併用療法がスニチニブを上回る成績を示しており、本試験でニボルマブ+カボザンチニブもこれに加わった。ニボルマブ+カボザンチニブ+イピリムマブを検証するCOSMIC-313試験も行われている(NCT03937219)。