コーヒーは進行大腸がんでも死亡リスクを下げる
Association of Coffee Intake With Survival in Patients With Advanced or Metastatic Colorectal Cancer
背景
コーヒーは大腸がんに保護的作用を有し、大腸がんのリスクを低減することが強く示唆されているが、進行・有転移がんに対しても効果があるのか。Mayo Clinic School of MedicineのMackintoshらは、局所進行・有転移大腸がん患者で標準的化学療法へのセツキシマブ・ベバシズマブ追加を検証したCancer and Leukemia Group B (Alliance)/SWOG 80405試験において、登録時の食物摂取頻度調査でのコーヒー消費と生存期間との関連を解析した(n=1,171)。
結論
生存患者のフォローアップ期間は中央値5.4年で、93%の患者が死亡または疾患進行となった。コーヒー消費はがんの進行リスク低下と関連し(一日1杯あたりハザード比0.95)、死亡リスクも低下した(0.93)。一日2-3杯のコーヒーを飲む患者では、コーヒーを飲まない患者と比較して、無増悪生存期間(ハザード比0.82)、全生存期間(0.82)とも延長し、一日4杯以上飲む患者では寄り強く関連した(0.64、0.78)。カフェイン入りコーヒーとデカフェコーヒーの双方で有意な関連が認められた。
評価
大規模臨床試験に付随して行われた観察研究から、コーヒーによる大腸がんリスクの低下効果に新たなエビデンスを加えた。このほか肝がんや子宮体がんなどでもリスク低減が示唆されている。