携帯メールでアロマターゼ阻害薬のアドヒアランスを改善できるか:SWOG S1105試験
Randomized Trial of Text Messaging to Reduce Early Discontinuation of Adjuvant Aromatase Inhibitor Therapy in Women With Early-Stage Breast Cancer: SWOG S1105
背景
アロマターゼ阻害薬(AI)による内分泌療法では、毎日の服用が必要であり、服薬遵守が大きな問題となる。Columbia University のHershmanらは、全米40施設でAIを受ける早期の閉経後乳がん女性を、テキストメッセージありとテキストメッセージなしに割り付け、アドヒアランス失敗率(尿中AI代謝物による)を比較するランダム化比較試験を実施した(n=702)。
結論
36ヵ月時点のアドヒアランス率はテキストメッセージ群55.5%、対照群55.4%と差はなく、アドヒアランス失敗までの期間にも群間差はなかった。
評価
長期薬物療法のアドヒアランスは重大なテーマであり、本試験はAIアドヒアランスに焦点を当てた初の大規模RCTであったが、週2回のテキストメッセージによるリマインドはアドヒアランスを改善しなかった。