MET ex14変異の非小細胞肺がんにMET-TKI、テポチニブが登場:第2相VISION試験
Tepotinib in Non-Small-Cell Lung Cancer with MET Exon 14 Skipping Mutations
背景
METエクソン14のスキッピング変異は非小細胞肺がん(NSCLC)の3〜4%でみられ、この変異をターゲットにした治療薬が検討されてきた。Memorial Sloan Kettering Cancer CenterのPaikらは、MET ex14スキッピング変異が確認された進行・転移NSCLC患者に、選択的MET阻害薬テポチニブtepotinib(EMD-1214063)を投与する第2相試験VISIONを実施した(n=152)。
結論
9ヵ月以上のフォローアップを受けたのは99名であった。奏効率は46%で、奏効持続期間は11.1ヵ月であった。主治医判定による奏効率は56%で、前治療にかかわらず同等であった。グレード3以上の有害事象は28%で、末梢性浮腫が7%でみられた。有害事象により投与中止となった患者は11%であった。
評価
テポチニブはMET ex14変異患者の半数に奏効をもたらした。この結果を受けて日本では、世界に先駆けて同集団に対する治療薬として承認を受けた。