21遺伝子再発スコアが高い乳がんでは補助化学療法が有効:TAILORx試験二次解析
Clinical Outcomes in Early Breast Cancer With a High 21-Gene Recurrence Score of 26 to 100 Assigned to Adjuvant Chemotherapy Plus Endocrine Therapy: A Secondary Analysis of the TAILORx Randomized Clinical Trial
背景
TAILORx試験は、HR陽性・HER2陰性のn0乳がん女性(N=10,253)で21遺伝子アッセイによる再発スコアに基づく治療選択を検証した臨床試験で、スコアが26以上の患者ではホルモン療法に加えて術後補助化学療法を併用する治療が実施された。Albert Einstein College of MedicineのSparanoらは、この高リスク患者群での臨床アウトカムを報告した。
結論
解析に含まれた患者のうち、14%が再発スコア26以上であり、このうち42%がスコア26〜30であった。5年無遠隔再発率は93.0%、無遠隔・局所再発率は91.0%と推定された。全生存率は95.9%であった。
評価
HR陽性乳がんのリスク層別化と治療選択に21遺伝子アッセイが有効であることを確定した、TAILORx試験の二次解析である。同試験の高リスク患者はホルモン療法+補助化学療法に割り付けられたため、ホルモン療法のみとの比較は他試験(NSABP B20)のデータも用いて行われたが、補助化学療法の追加が高再発リスク患者の再発を大きく減少させることが確認された。