液体生検はがんの治療耐性を組織生検よりもよく捉える
Liquid versus tissue biopsy for detecting acquired resistance and tumor heterogeneity in gastrointestinal cancers
背景
薬剤による治療を受けるがん患者の多くは次第に薬剤に対する耐性を獲得するため、これらの耐性を迅速かつ正確に把握することは喫緊の課題である。Massachusetts General HospitalのParikhらは、標的治療に対する後天的耐性を獲得した消化器がん患者42名の前向コホートにおいて、進行後のセルフリーDNAによる液体生検と腫瘍組織生検を直接比較した。
結論
組織生検で耐性変異を同定した患者は約半数であったのに対し、cfDNAはほとんどの患者で1つ以上の耐性変異を同定、78%で組織生検が検出できなかった追加の耐性変異を明らかにした。
評価
ほとんどの患者で複数の耐性メカニズムが生じており、組織生検は耐性の把握に不適である可能性が示唆された。リキッドバイオプシーは、セカンドライン以降の治療選択においても重要な役割を担いうる。


