FLT3陽性の再発・難治AMLにギルテリチニブ:第3相ADMIRAL試験
Gilteritinib or Chemotherapy for Relapsed or Refractory FLT3-Mutated AML
背景
FMS様チロシンキナーゼ3(FLT3)阻害剤ギルテリチニブは、急性骨髄性白血病(AML)の3割ほどを占めるFLT3変異患者で単剤活性を示している。University of PennsylvaniaのPerlらは、FLT3変異を有する再発・難治AML患者を、ギルテリチニブまたはサルベージ化学療法に2:1で割り付ける第3相ランダム化比較試験ADMIRALを実施した(n=371)。
結論
全生存期間の中央値はギルテリチニブ群で9.3ヵ月、化学療法群で5.6ヵ月と、ギルテリチニブ群で有意に延長した(ハザード比0.64)。無イベント生存率はそれぞれ2.8ヵ月、0.7ヵ月であり(ハザード比0.79)、造血機能の部分的な回復を伴う完全寛解率は34.0%、15.3%、完全寛解率は21.1%、10.5%であった。グレード3以上の有害事象および重篤有害事象はギルテリチニブ群で少なかった。
評価
生存アウトカムと有害事象の少なさで化学療法を上回り、国内でも承認された。FLT3陽性r/r AMLでの新しい標準治療となるだろう。