前立腺がんPSA再発時のPET-CT、FDGよりPSMAが高精度
18F-fluciclovine PET-CT and 68Ga-PSMA-11 PET-CT in patients with early biochemical recurrence after prostatectomy: a prospective, single-centre, single-arm, comparative imaging trial
背景
前立腺がん根治的切除後の生化学的再発時におけるPET-CTで用いられる放射性トレーサーはフッ素18-fluciclovineが一般的だが、それ以外のトレーサーを用いるPET-CTも発展している。University of CaliforniaのCalaisらは、根治的切除後に限定的な生化学的再発を示した前立腺がん患者で、フッ素18-fluciclovineによるPET-CT(参照検査)とガリウム68-PSMA-11によるPET-CT(指標検査)を行い、生化学的再発の検出率を比較した(n=50)。
結論
検出率はFDG-PETで26%、PSMA-PETで56%と、FDG-PETで有意に低かった(オッズ比4.8)。骨盤内領域ではそれぞれ8%、30%、骨盤外領域では0%、16%であった。
評価
ガリウム68-PSMAはドイツ発の新PET製剤で高い感度・特異度を示している。FDGとの前向比較はこれまで行われてこなかったが、本研究において、PSMA-PETは低PSAレベルの再発をより多く検出した。新たなスタンダードとなりうる。