進行腎がん初回治療でのアテゾリズマブ・ベバシズマブ併用:第3相IMmotion151試験
Atezolizumab plus bevacizumab versus sunitinib in patients with previously untreated metastatic renal cell carcinoma (IMmotion151): a multicentre, open-label, phase 3, randomised controlled trial
背景
腎細胞がんでのアテゾリズマブ・ベバシズマブの併用は、第2相IMmotion150試験でスニチニブを上回る無増悪生存期間を示している。Cleveland ClinicのRiniらは、世界21ヶ国152施設の遠隔転移を有する腎細胞がん患者の初回治療において、アテゾリズマブ・ベバシズマブ併用またはスニチニブを比較する第3相ランダム化比較試験IMmotion151を実施した(n=915)。
結論
患者の40%はPD-L1陽性であった。PD-L1陽性患者での無増悪生存期間は、アテゾリズマブ・ベバシズマブ群で11.2ヶ月、スニチニブ群では7.7ヶ月であった(ハザード比0.74)。ITT集団の全生存期間ハザード比は0.93で、有意に異ならなかった。グレード3・4の治療関連有害事象はそれぞれ40%、54%でみられた。
評価
第2相試験(http://doi.org/10.1038/s41591-018-0053-3)に続いて、標準治療と比したPFS延長を確認したが、OSについては最初の中間解析時点では有意な差はみられなかった。今後のフォローアップで生存ベネフィットが示せるかが重要となる。


