便潜血検査の前にアスピリンを服用しても検出感度は上がらない:ASTER試験
Effect of a Single Aspirin Dose Prior to Fecal Immunochemical Testing on Test Sensitivity for Detecting Advanced Colorectal Neoplasms: A Randomized Clinical Trial
背景
アセチルサリチル酸により大腸がん検診の検出率が向上することが、複数の観察研究によって示唆されている。ドイツGerman Cancer Research CenterのBrennerらは、大腸内視鏡検査を予定する40〜80歳の男女を対象に、採便2日前の単回アスピリン(300 mg)服用が便潜血検査における大腸advanced neoplasmsの検出を改善するかを検証する多施設プラセボ対照ランダム化比較試験を実施した(n=2,422)。
結論
Advanced neoplasmsは参加者の10.5%で検出され、うち0.4%は大腸がんであった。カットオフ値10.2-μg Hb/gの感度は、アスピリン群40.2%・プラセボ群30.4%(非有意)、17-μg Hb/gの感度はそれぞれ28.6%・22.5%であった(非有意)。
評価
アスピリンが腫瘍・腺腫にわずかな出血を生じさせることで検査感度の向上がもたらされると期待されていた。事前指定のカットオフ値で有意な差は見られなかったが数字的にはアスピリン群の感度が高く、複数回投与やタイミングの調整など、さらなる検証を行う価値はありそうである。


