AYA(思春期・若年成人)がんサバイバーの二次がんリスク
Risk of subsequent primary neoplasms in survivors of adolescent and young adult cancer (Teenage and Young Adult Cancer Survivor Study): a population-based, cohort study
背景
小児がんサバイバーに比して、思春期・若年成人(AYA)世代がんサバイバーのその後のがんリスクを調査した研究は少ない。イギリスUniversity of BirminghamのBrightらは、イングランド・ウェールズのAYAがんサバイバーのコホートTeenage and Young Adult Cancer Survivor Studyにおいて、その後の原発性悪性腫瘍リスクを調査した。
結論
フォローアップ期間中央値16.8年(2,631,326人年)で、11,565名のサバイバーで12,321件の原発がんが診断された。絶対過剰リスクは乳がんサバイバー(1万人年あたり19.5件)、子宮頸がん(10.2件)、精巣がん(18.9件)、女性ホジキンリンパ腫(55.7件)、男性ホジキンリンパ腫(29.9件)で高かった。診断から35年間の累積二次原発がん罹患率はそれぞれ11.9%、15.8%、20.2%、26.6%、16.5%であった。後続がんの種類としては、すべてのグループで肺がんが多数を占めた。
評価
この問題に関する過去最大の調査であり、AYAがんタイプごとの過剰リスクのデータをもたらした。特に二次がんの多くを肺がんが占めるという知見は、スクリーニング・予防戦略に大きな意義を持つ。


