HER2陽性大腸がんでのペルツズマブ・トラスツズマブ併用:MyPathway試験からの報告
Pertuzumab plus trastuzumab for HER2-amplified metastatic colorectal cancer (MyPathway): an updated report from a multicentre, open-label, phase 2a, multiple basket study
背景
HER2の変異は乳がんなどで有効性の確立された治療標的であるが、大腸がんではどうか。University of Texas MD Anderson Cancer CenterのMeric-Bernstamらは、進行中の第II相多施設バスケット試験MyPathwayから、治療抵抗性のHER2陽性有転移大腸がん患者のサブセットにおけるペルツズマブ・トラスツズマブ療法の抗腫瘍活性を報告した(n=57)。
結論
2%が完全奏功、30%が部分奏功を達成し、客観的奏功率は32%であった。治療関連有害事象として下痢・疲労が一般的であった。グレード3・4の治療関連有害事象は37%の患者でみられ(低カリウム血症・腹痛など)、治療関連重篤有害事象は18%でみられた。治療関連死はなかった。
評価
二重HER2標的療法は、多既治療の大腸がん患者で有望な活性を示した。一方で、事後解析によれば奏功は概ねKRAS野生型患者に限られていた。


