局所進行胃がんでの周術期化学療法：FLOT4試験
Perioperative chemotherapy with fluorouracil plus leucovorin, oxaliplatin, and docetaxel versus fluorouracil or capecitabine plus cisplatin and epirubicin for locally advanced, resectable gastric or gastro-oesophageal junction adenocarcinoma (FLOT4): a randomised, phase 2/3 trial
背景
ドイツUCT-University Cancer CenterのAl-Batranらは、cT2以上かリンパ節転移陽性の切除可能胃がん・胃食道接合部がん患者を、術前術後3サイクルのエピルビシン＋シスプラチン＋フルオロウラシルないしカペシタビン（ECF/ECX）、または術前術後4サイクルのドセタキセル＋オキサリプラチン＋ロイコボリン＋フルオロウラシル（FLOT）に割り付ける第2/3相ランダム化比較試験FLOT4-AIOを実施した。
結論
全生存期間の中央値はFLOT群50ヶ月・ECF/ECX群35ヶ月であり、生存率はFLOT群で増加した（ハザード比0.77）。治療関連の重篤有害事象は両群で同等、毒性による死亡は両群とも1%未満であった。
評価
この結果によりFLOT療法は、従来のECF療法に変わりヨーロッパでの標準療法となった。後継として、FLOTにラムシルマブを上乗せするRAMSES-AIO試験（NCT02661971）、HER2陽性患者でトラスツズマブとペルツズマブを上乗せするPETRARCA-AIO試験も行われている（NCT02581462）。
