悪性胸膜中皮腫セカンドラインでのニボルマブ・イピリムマブ併用:IFCT-1501 MAPS2試験
Nivolumab or nivolumab plus ipilimumab in patients with relapsed malignant pleural mesothelioma (IFCT-1501 MAPS2): a multicentre, open-label, randomised, non-comparative, phase 2 trial
背景
初回化学療法後に進行をみた悪性胸膜中皮腫に対するセカンドライン治療は確立されていないが、抗PD-1抗体薬が有望結果を示している。フランスUniversity of LilleのScherpereelらは、2ラインまでの化学療法歴を持つ悪性胸膜中皮腫患者を、ニボルマブまたはニボルマブ・イピリムマブ併用に割り付ける第II相・多施設ランダム化比較試験IFCT-1501 MAPS2を実施した(n=125)。
結論
12週時点での疾患制御率は、ニボルマブ単独群44%・イピリムマブ併用群50%であった(ITT集団では各40%・52%)。グレード3・4の毒性はニボルマブ単独群で14%、併用群で26%みられ、併用群の3名(5%)が毒性イベントにより死亡した。
評価
悪性胸膜中皮腫では抗CTLA-4抗体薬tremelimumabを検証したDETERMINE試験が失敗しているが、ペムブロリズマブなどが有望結果を示している。この試験では併用群で全生存期間が1年を超え、さらなる検証を正当化した。


