早期乳がん化学療法の効果はDose-Denseで高まる:メタ解析
Increasing the dose intensity of chemotherapy by more frequent administration or sequential scheduling: a patient-level meta-analysis of 37 298 women with early breast cancer in 26 randomised trials
背景
Early Breast Cancer Trialists' Collaborative Group(EBCTCG)は、標準的な3週毎スケジュールと2週を比較した試験、アントラサイクリン系・タキサン系の同時投与スケジュールと逐次投与を比較した試験を対象に、患者レベルのメタアナリシスを実施し、dose intensityと再発・死亡リスクとの関連を検討した。
結論
同定された33試験中26試験から患者個別データが提供された(n=37,298)。10年再発リスクは、dose-intense群28.0%・標準治療群31.4%と、dose-intense群で低かった(イベント率比0.86)。10年乳がん死亡率は18.9%・21.3%(0.87)、10年全原因死亡率も22.1%・24.8%とdose-intense群で低かった(0.87)。再発リスクの低下は、スケジュール短縮を検証した試験、逐次投与を検証した試験の療法で見られた。
評価
Dose-intenseレジメンによりさらに10%ほど再発・死亡リスクを低減させられることを確認した。追加の毒性は許容可能な範囲と考えられており、化学療法を受ける早期乳がん患者ではdose-intenseレジメンが考慮されるべきであろう。


