T-Cell-Inflamed GEPスコアは抗PD-1薬の有効性を予測できる
T-Cell-Inflamed Gene-Expression Profile, Programmed Death Ligand 1 Expression, and Tumor Mutational Burden Predict Efficacy in Patients Treated With Pembrolizumab Across 20 Cancers: KEYNOTE-028
背景
免疫チェックポイント阻害剤の有効性予測マーカーとしては、PD-L1発現と腫瘍変異負荷(TMB)が知られるが、腫瘍内T細胞浸潤の遺伝子発現プロファイル(T-cell-inflamed Gene-Expression Profile)も有望視されている。Dana-Farber Cancer InstituteのOttらは、PD-L1陽性進行固形がん患者を対象とした第I相試験KEYNOTE-028(n=475)において、T-cell-inflamed GEP・PD-L1発現・TMBと抗腫瘍活性の関連を評価した。
結論
T-cell-inflamed GEP・PD-L1発現・TMBが高い腫瘍では、奏効率が高く無増悪生存期間も延長した。奏効パターンからは、TMBと炎症性マーカー(GEPまたはPD-L1)ともに高レベルの患者集団で、奏効が期待できることが示された。
評価
GEPは免疫チェックポイント阻害のバイオマーカーと目され、特にTMBとの組み合わせで高い予測能を示しており(http://doi.org/10.1126/science.aar3593)、KEYNOTE-028試験コホートでもこの知見を確認した。


