EGFR陽性非小細胞肺がんでの術後補助化学療法にエルロチニブを追加：第II相SELECT試験
SELECT: A Phase II Trial of Adjuvant Erlotinib in Patients With Resected Epidermal Growth Factor Receptor-Mutant Non-Small-Cell Lung Cancer
背景
非小細胞肺がん（NSCLC）での術後補助療法としてはプラチナ製剤化学療法が標準であるが、より有効な治療法の探索が続いている。Cleveland ClinicのPennellらは、ステージIA-IIIAのEGFR変異NSCLC患者への術後補助化学療法（±放射線療法）後に、エルロチニブを投与する第II相試験を実施した。
結論
69%の患者が2年間の治療を完了した。フォローアップ期間中央値5.2年で、2年無病生存率（DFS）は88%、5年DFSは56%、5年生存率は86%であった。エルロチニブ治療終了から再発までの時間は中央値25ヶ月であった。
評価
術後補助エルロチニブについては、RADIANT試験（http://doi.org/10.1200/JCO.2015.61.8918）のEGFR陽性サブグループがDFS延長を示している。この試験でも歴史的対照群（2年DFS, 76%）と比してDFSが向上しており、EGFR指向治療により再発の予防が期待される。
