免疫チェックポイント阻害剤による致死的毒性事象:系統的レビューとメタ解析
Fatal Toxic Effects Associated With Immune Checkpoint Inhibitors: A Systematic Review and Meta-analysis
背景
免疫チェックポイント阻害剤(ICI)の利用が拡大するにつれて、詳細な有害事象プロファイルも明らかになりつつある。Vanderbilt UniversityのWangらは、WHOの医薬品安全性監視データベースVigilyze、および7つの教育医療施設への照会、抗CTLA-4薬・抗PD-1薬・抗PD-L1薬での臨床試験のメタアナリシスを実施し、ICI関連の毒性作用を詳述した。
結論
Vigilyzeでは2009〜2018年に、613件の致死的なICI毒性事象が報告された。抗CTLA-4薬による死亡の多く(70%)は大腸炎によるものであった一方、抗PD-1/PD-L1薬では肺炎・肝炎・神経毒性事象が多く、抗CTLA-4薬・抗PD-1薬併用では大腸炎・心筋炎が多かった。致死的毒性は治療開始から中央値14.5-40日ほどで発生した。致死率が高かった毒性事象は心筋炎であった(39.7%)。教育医療施設のICI治療患者3,545名でのレビューでは、致死率は0.6%、死亡までの期間は中央値32日であった。臨床試験のメタ解析では、毒性関連死亡は抗PD-1薬0.36%・抗PD-L1薬0.38%・抗CTLA-4薬1.08%・併用1.23%であった。
評価
この問題に関する最大規模のレビューで、ICI関連致死的毒性の詳細を薬剤ごとに明らかにした。致死的イベントは稀ではあるものの、特に治療開始後早期の注意深いサーベイランスと、副作用発生時の集学的管理が重要となる。


