術前化学療法後に残存するHER2陽性早期乳がんにT-DM1:KATHERINE試験
Trastuzumab Emtansine for Residual Invasive HER2-Positive Breast Cancer
背景
トラスツズマブ エムタンシン(T-DM1)は抗HER2抗体トラスツズマブに微小管重合阻害剤DM1を結合させた抗体-薬物複合体であり、進行・再発乳がんのセカンドラインなどで既存治療を上回る結果を示している。ドイツGerman Breast Groupのvon Minckwitzらは、タキサンを含む術前化学療法後に残存浸潤性病変のあったHER2陽性早期乳がん患者での術後療法として、T-DM1またはトラスツズマブを比較する第III相ランダム化比較試験KATHERINEを実施した(n=1,486)。
結論
浸潤疾患はT-DM1群の12.2%、トラスツズマブ群の22.2%でみられ、3年無浸潤疾患生存率はT-DM1群88.3%・トラスツズマブ群77.0%であった(ハザード比0.50)。遠隔再発はそれぞれ10.5%・15.9%でみられた。有害事象はT-DM1群で多かった。
評価
浸潤性再発のリスクを半減させ、高リスクHER2+早期乳がんにおける新たな標準術後療法となるものとみられる。


