術前化学療法後に残存するHER2陽性早期乳がんにT-DM1:KATHERINE試験
Trastuzumab Emtansine for Residual Invasive HER2-Positive Breast Cancer

カテゴリー
がん
ジャーナル名
The New England Journal of Medicine
年月
December 2018
Online first
開始ページ
Online first

背景

トラスツズマブ エムタンシン(T-DM1)は抗HER2抗体トラスツズマブに微小管重合阻害剤DM1を結合させた抗体-薬物複合体であり、進行・再発乳がんのセカンドラインなどで既存治療を上回る結果を示している。ドイツGerman Breast Groupのvon Minckwitzらは、タキサンを含む術前化学療法後に残存浸潤性病変のあったHER2陽性早期乳がん患者での術後療法として、T-DM1またはトラスツズマブを比較する第III相ランダム化比較試験KATHERINEを実施した(n=1,486)。

結論

浸潤疾患はT-DM1群の12.2%、トラスツズマブ群の22.2%でみられ、3年無浸潤疾患生存率はT-DM1群88.3%・トラスツズマブ群77.0%であった(ハザード比0.50)。遠隔再発はそれぞれ10.5%・15.9%でみられた。有害事象はT-DM1群で多かった。

評価

浸潤性再発のリスクを半減させ、高リスクHER2+早期乳がんにおける新たな標準術後療法となるものとみられる。

関連するメディカルオンライン文献

大規模臨床試験、新規の薬・機器・手法・因子・メカニズムの発見に関する文献を主に取り上げ、原文の要約と専属医師のコメントを掲載。

(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(がん)

The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Journal of Clinical Oncology (JCO)、Journal of the National Cancer Institute(JNCI)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、Cancer Research (Cancer Res)