皮膚基底細胞がんへの最良の治療とは:系統的レビューとメタ解析
Treatments of Primary Basal Cell Carcinoma of the Skin: A Systematic Review and Network Meta-analysis
背景
基底細胞がん(BCC)は最も一般的な皮膚がんタイプで、外科的切除が第一選択である。カナダWomen's College HospitalのDruckerらは、原発性BCC成人患者において現在行われている治療法を比較した既存研究から各治療の有効性・安全性を評価するため、システマティックレビューとネットワークメタアナリシスを行った。
結論
40件のランダム化試験と5件の非ランダム化試験が含まれた。再発率は切除(3.8%)・Mohs手術(3.8%)・掻爬術+焼灼(6.9%)・外照射療法(3.5%)で差はなかったが、凍結療法(22.3%)・掻爬術+凍結療法(19.9%)・5-FU(18.8%)・イミキモド(14.1%)・アミノレブリン酸メチルによるphotodynamic therapy(18.8%)・アミノレブリン酸(16.6%)では高かった。良好な整容性アウトカムは、アミノレブリン酸メチルによるPDT(93.8%)またはアミノレブリン酸療法(95.8%)で高く、切除(77.8%)・凍結療法(51.1%)で低かった。QOLアウトカム・死亡率については統合に十分なデータが無かった。
評価
限られたデータではあるものの、外科的切除および放射線療法で再発率が低く、掻爬術+焼灼療法とイミキモド外用でも許容可能な範囲であった。高リスクBCCについては研究が不足している。


