扁平上皮肺がんでの化学療法・ペムブロリズマブ併用：KEYNOTE-407試験
Pembrolizumab plus Chemotherapy for Squamous Non-Small-Cell Lung Cancer
背景
免疫チェックポイント阻害剤ペムブロリズマブと化学療法の併用は、非扁平上皮非小細胞肺がん（NSCLC）に対して有効性を示している。スペインSpanish National Cancer Research CenterのPaz-Aresらは、転移を有する扁平上皮NSCLC患者での初回プラチナベース化学療法に、ペムブロリズマブまたはプラセボを割り付ける第III相二重盲検ランダム化比較試験KEYNOTE-407を実施した（n=559）。
結論
全生存期間の中央値は、ペムブロリズマブ併用群15.9ヶ月・プラセボ併用群11.3ヶ月と、ペムブロリズマブ群で有意に延長した（ハザード比0.64）。生存ベネフィットはPD-L1発現に関わらなかった。無増悪生存期間もそれぞれ6.4ヶ月・4.8ヶ月とペムブロリズマブ群で優れた（0.56）。グレード3以上の有害事象はペムブロリズマブ群69.8%・プラセボ群68.2%で、有害事象による治療中止はペムブロリズマブ群で多かった（13.3% vs. 6.4%）。
評価
非扁平上皮肺がんでのKEYNOTE-189試験に続いて（http://doi.org/10.1056/NEJMoa1801005）、化学療法との併用による生存ベネフィットを示した。新たな標準オプションとして加わることになろう。
