メラノーマ脳転移にニボルマブ・イピリムマブ併用で奏功5割超:CheckMate 204試験
Combined Nivolumab and Ipilimumab in Melanoma Metastatic to the Brain
背景
抗CTLA-4抗体イピリムマブと抗PD-1抗体ニボルマブの併用療法は、悪性黒色腫などで高い奏功率を示している。University of Texas M.D. Anderson Cancer CenterのTawbiらは、0.5〜3cmで放射線未治療の脳転移を有する神経症状のない悪性黒色腫患者に、ニボルマブ・イピリムマブを4サイクル、その後ニボルマブを投与する第II相試験CheckMate 204を実施した(n=94)。
結論
26%が完全奏功、30%が部分奏功、病勢安定は2%であった。頭蓋外ベネフィットを有する患者の割合は56%であった。グレード3・4の治療関連有害事象は55%の患者で報告された(中枢神経系イベントは7%)。1名が免疫関連心筋炎で死亡した。
評価
メラノーマ脳転移の1年生存率は2割に満たないが、この試験では多くが1年後にも生存していた。これまで臨床試験から除外されてきた脳転移患者に、免疫チェックポイント阻害剤の恩恵をもたらす重要結果である。


