進行肝細胞がんへのcabozantinibで生存期間延長:CELESTIAL試験
Cabozantinib in Patients with Advanced and Progressing Hepatocellular Carcinoma
背景
CabozantinibはVEGFR・MET・AXLを標的として含むチロシンキナーゼ阻害剤であり、いくつかの癌種で有効性を示している。Memorial Sloan Kettering Cancer CenterのAbou-Alfaらは、初期治療のソラフェニブに耐性となった進行肝細胞がん患者に、2:1でcabozantinibまたはプラセボを割り付ける第III相ランダム化試験CELESTIALを実施した(n=707)。
結論
第二回中間解析時点で、全生存期間の中央値はcabozantinib群10.2ヶ月・プラセボ群8.0ヶ月であった(ハザード比0.76)。無増悪生存期間の中央値はそれぞれ5.2ヶ月・1.9ヶ月であった(0.44)。グレード3・4の有害事象は、cabozantinib群の68%、プラセボ群の36%で発生した。
評価
Cabozantinibでは甲状腺髄様がん・腎細胞がんに続いて第III相有効性を示した。治療選択肢の限られたこの集団にレゴラフェニブに続くオプションがもたらされることになる。


