進行大腸がんサードラインに新規VEGFR阻害剤Fruquintinib：FRESCO試験
Effect of Fruquintinib vs Placebo on Overall Survival in Patients With Previously Treated Metastatic Colorectal Cancer: The FRESCO Randomized Clinical Trial
背景
複数ラインの治療を受けた大腸がん患者に残された治療選択肢は少ない。中国Tongji University Shanghai East HospitalのLiらは、2ライン以上の治療歴をもつ転移を有する大腸がん患者に、経口VEGFR阻害剤fruquintinib(HMPL-013)またはプラセボを2:1で割り付ける第III相ランダム化試験FRESCOを実施した(n=416)。
結論
全生存期間中央値は、fruquintinib群9.3ヶ月・プラセボ群6.6ヶ月と有意に延長した(ハザード比0.65)。無増悪生存期間も、3.7ヶ月・1.8ヶ月とfruquintinib群で増加した(0.26)。グレード3-4の治療関連有害事象は、fruquintinib群の61.2%、プラセボ群では19.7%でみられた。重篤有害事象はそれぞれ15.5%・5.8%で報告された。
評価
既治療・進行大腸がん患者で期待通りの有効性を示し、中国発のがん治療薬として初めてJAMA誌を飾った。肺がん(NCT02691299)や胃がん(NCT03223376)でも第III相試験が進行しているほか、アメリカでも臨床試験が開始されている。
