高濃度乳房をコンピュータで評価する
Automated and Clinical Breast Imaging Reporting and Data System Density Measures Predict Risk for Screen-Detected and Interval Cancers: A Case-Control Study
背景
乳腺密度の濃い「高濃度乳房」ではマンモグラフィーによる乳がん検出が難しくなることから、アメリカの多くの州では高濃度乳房女性にその旨を通知することが義務化されている。University of CaliforniaのKerlikowskeらは、検診で乳がんが検出された女性(n=1,609)、中間期がんを発症した女性(n=351)、マッチング対照女性(n=4,409)を対象として、BI-RADSによる濃度評価について放射線科医とソフトウェアの能力を比較した。
結論
診断の6ヶ月-5年前に自動BI-RADSカテゴライズを行った女性のうち、高濃度乳腺女性では中間期がんリスクが乳腺散在女性の5.65倍、検診発見がんリスクも1.43倍と高率であった。自動カテゴライズと臨床医によるカテゴライズの感度は、脂肪性乳房について各93%・92%、乳腺散在乳房90%・90%、不均一高濃度乳房82%・78%、高濃度63%・64%であった。弁別精度も同等であった。
評価
乳房濃度の評価は医師ごとにバラツキがあることが明らかになっており(http://doi.org/10.7326/M15-2934)、自動化システムに期待が持たれていたが、この研究では放射線科医を上回るものではなかった。


