S状結腸鏡による大腸がん検診、女性では効果がない?
Long-Term Effectiveness of Sigmoidoscopy Screening on Colorectal Cancer Incidence and Mortality in Women and Men: A Randomized Trial
背景
S状結腸鏡を用いた大腸がん検診は大腸がん死亡を減少させることが示されているが、その有効性に男女差がある可能性が指摘されている。ノルウェーUniversity of OsloのHolmeらは、大腸がん歴のない50〜64歳の男女(n=98,678)で軟性S状結腸鏡による検診(±便潜血検査)と検診なしを比較したランダム化比較試験NORCCAPで、S状結腸鏡検診の長期的効果の男女差を検討した。
結論
追跡期間中央値14.8年で、大腸がん罹患の絶対リスクは検診女性で1.86%、無検診女性で2.05%であった(ハザード比0.92、非有意)。男性では検診群1.72%・無検診群2.50%と検診により有意な罹患リスク低下が見られた(0.66)。大腸がん死亡の絶対リスクは、女性の検診群0.60%・無検診群0.59%(1.01、非有意)、男性の検診群0.49%・無検診群0.81%であった(0.62)。
評価
同著者によるS状結腸鏡3試験(PLCO・SCORE・NORCCAP)の解析では、高齢女性での有効性が示されなかったが(https://doi.org/10.1136/bmj.i6673)、NORCCAP試験単独の長期解析でも同様の結果となった。現行ガイドラインの再考、戦略個別化への方向性を強調する重要な知見である。


