進行有棘細胞がんでの新規PD-1阻害剤cemiplimab、半数で奏効
PD-1 Blockade with Cemiplimab in Advanced Cutaneous Squamous-Cell Carcinoma
背景
免疫チェックポイント阻害剤の登場は悪性黒色腫の治療に大きな変化をもたらし、有棘細胞がんや基底細胞がんでも新たな治療が検討され始めている。University of Texas MD Anderson Cancer CenterのMigdenらは、PD-1ヒトモノクローナル抗体cemiplimabに関する第I相試験の拡張コホート(局所進行または転移を有する皮膚有棘細胞がん患者)および第II相の転移患者コホートの結果を報告した。
結論
第I相拡張コホートの患者26名中13名、第II相有転移コホートの患者59名中28名で、cemiplimabの奏効が見られた。第II相転移コホートで奏効の見られた患者のうち、57%では奏効期間が6ヶ月を超え、82%はデータのカットオフ時点で奏効が持続中であった。下痢・疲労・悪心・便秘・発疹が15%以上の患者に見られ、7%が有害事象により治療中止に至った。
評価
確立された標準治療が存在しない進行有棘細胞がんで高い奏効率を示し、FDAの優先審査に付された。基底細胞がんでの第II相試験も進行中である(NCT03132636)。